2016年10月、私は長篇小説『この青い空で君をつつもう』(双葉社)を出版しました。故郷の静岡が舞台の青春小説ですが、世界的にも珍しい「折り紙小説」でもあります。
出版後、「小説の中に出てくる折り紙を実際に折ってみたい」「折り方の説明があると嬉しい」というご希望をたくさんいただきました。そこで感謝の気持ちを込めてこのページをつくりました。
小説に登場する伝承作品のほか、折り紙作家の山口真さん、神谷哲史さんに小説をイメージした新作もご提供いただいて、ここに紹介します。どれも『この青い空で君をつつもう』にまつわる作品ばかり。折り紙専門ギャラリー「おりがみはうす」様の全面的なご協力のもと、わかりやすい折り図を掲載しましたので、ぜひ実際に手を動かして折ってみてください。作中に登場する渦巻き折り紙のカーリキューも、作者のアッシア・ブリルさんのご協力で折り図を紹介することができました。
各作品へのコメントは、瀬名が書き下ろしています。どうぞ『この青い空で君をつつもう』から広がる折り紙の世界をお楽しみください!
2017年5月
瀬名秀明による2年8ヵ月振りの新作長編。著者の故郷と母校が舞台のモデル。折り紙を題材に、女子高校生と
友人たちの成長を描く、静かに胸に沁みる青春小説。高きを仰げ──真の未来と希望が溢れる瑞々しい物語。