ハガキでつくるニワトリ-瀬名秀明『この青い空で君をつつもう』と折り紙の世界-
作:山口真
さあ、上級編です。小説では主人公の早季子が、年賀はがきにプロットされた赤色と青色の線だけから干支の酉を折り上げるシーンがあります。同じように展開図だけからつくってみましょう!
赤色が山折り、青色が谷折りです。
まずはPDFをコピー紙にカラー印刷してください。はがき原寸大の展開図になります。
長方形に切り取って、折ってみましょう。よく図面を見ると、大きく折ることのできる線分がいくつかあるのがわかるはず。大きな折り筋から攻略します。ぴしりと折り筋をつけるのがコツ。竹篦を使うのもお薦め。
続いて細かな部分すべてに、山折り、谷折りに合わせて、ひとつひとつ根気よく折り筋をつけます。
そして自然な折れ曲がり具合に逆らわず紙をまとめてゆくと、おおまかなニワトリの胴体の形が見えてきます。そこからは完成形を想像しつつ、写真とよく見比べながら進めましょう。足回りは左右対称になります。
尾羽と頭のくちばし部分がちょっと難しい。紙が開かないように、途中で少しねじるような形でかぶせ折りをしています。こんなところに創作家のワザとこだわりが感じられますね。山折りと谷折りを丁寧に観察しましょう。
のんびりと数日楽しむつもりで、何度かコピー紙で練習しましょう。完成できたら、それから実際のはがきに貼りつけて折るのがいいでしょう。いきなりはがきで折るのは難しいです。
はがきも紙は厚いので、年賀はがきの配達についてくる郵便局の薄手の広告(通常はがきと同じ大きさ)を使うといいですよ!